Persons

小川 俊之(おがわ としゆき)

かつて交通の要所として栄えた長浜市西浅井町大浦。
大浦には腹帯を巻いている全国でただおひとりの観音さんがいらっしゃいます。

「今日は寒いから暖かくしておきました。まあまあ椅子に座ってくださいな。」
大浦十一面腹帯観音堂・世話方の小川俊之さんが出迎えてくださいました。

遡ること800年以上の歴史がある観音さんは昔から安産祈願の観音さんとして親しまれ、美智子皇后陛下が皇太子様をご懐妊された時も、腹帯観音さんにご祈願されるなど由緒ある観音さんです。

「お参りの多くは20代の安産祈願者で、だいたい月に2、3回程度の参拝者がお越しになりますね。年間でいうと約1100人の祈願者が全国からお見えになります。」

特に毎月、戌の日には20組以上の参拝者が来られるとか。
「このあたりはきっとどこにでもありそうな、なんてことない町なんでしょうけど、観音さんがいらっしゃる。それも大浦だけでなくて長浜全体で。それがかけがえのないことだと思いませんか?長浜を一つにまとめるとしたら、観音さん、仏さんだと思う!」

観音さんがたくさんいて、この土地を守ってくださる。
そして地元の人が観音さんをお守りしている。
そんな“観音の里・長浜”への溢れんばかりの思いを話してくださいました。

世話方として普段のお役目は「観音さんにお会いしたい」という拝観者対応の他に、安産祈願の腹帯を巻くこと。

「子授けや安産祈願のお申込みがあると、観音像に腹帯を巻いて、一週間置きます。ご祈願される方々の腹帯を全て順番に巻いていきますよ。」

地元だけでなく、遠方から送られてくる腹帯を一週間ごとに巻き替えているとのこと。
丁寧に、優しい手つきで観音さんに腹帯を巻いていきます。

サラシの腹帯には十一面観音さんと地蔵菩薩さん、毘沙門天さんが擦られていて、この版木には享保4年の銘文があり、なんと江戸時代から使っています。

そんな昔から、この観音さんはいろんな人の安産を見守ってくださったのですね。

「観音堂で参拝者の対応は大変といえばそうですが、それ以上に参拝者の方と話す他愛もない会話が楽しいですよ。」と小川さんは目を細める。

特に市外、県外からの参拝者の方と、世間話をしている時間が好きとのこと

「そとの人から見た、湖北の良いところや面白いところを教えていただけきます。そうなのか!と新しい発見になりますね。」

そうして色んな方々と交流することで、地域の可能性を感じることができるそうです。そんな人との交流が好きな小川さんですが、現役で仕事をしながら、掛け持ちで参拝者対応をしているので、予定が合わないと対応できない時もあるそうです。

「なるべく対応するようにしているけれども、観音さんの拝観でも、ご祈願でも対応しきれない時もあります。本当に申し訳ないけれども。」

そうは言いつつも、もっとたくさんの人に観音さんと会って欲しいとのこと。

「だから誰か常駐する人が必要です。そのためにも観音堂に、もっといろんな人がお越しになって、観音堂を中心としたまちおこしをしていきたいです。

3年前まで11名で参拝者対応していましたが、現在は4人で観音堂をお守りしています。」

「これからも大浦の観音さんが観音堂にいて、見守っていただくためにもできれば、ご住職大募集!何よりも観音堂常駐してくださる人に出会いたいです。」

観音堂のこれからについて真剣に考え、小川さんは本気の人を探しています。

 

観音堂情報
<大浦十一面腹帯観音堂>
住所:滋賀県長浜市西浅井町大浦632番地
電話番号:090-5256-8143
HP: http://11haraobi-ooura.wixsite.com/home
アクセス:JR湖西線 永原駅より徒歩15分
拝観情報:観音堂へ事前にお電話予約をお願いします。
お参りは極力平日を避けていただくようお願い申し上げます。
安産祈願:当観音堂にも腹帯や各種妊婦帯をご用意しております。
お越しの際にご用意いただかなくても、「ご祈祷」や「腹帯のお渡し」をさせていただきます。
腹帯や妊婦帯をお持込みされてご祈祷をご希望の場合、事前に郵送していただきますとお参りの日までにご祈祷いたしましてお渡しできます。

details

小川 俊之(おがわ としゆき)
No.
10
Name
小川俊之(おがわ としゆき)
Region
長浜市西浅井町
Occupation
建設業 / 世話方
Hobby
世間話(お参りの方との他愛のない話)