Persons

山岡広典(やまおか ひろのり)

30年以上も金属加工業をおこなう「山岡精機」の後継ぎとして、地元である高月へと帰省された山岡広典さん。

山岡さんの話す言葉の節々からは、地域のために、そして共に働く人たちのために何かしてあげたいという思いが感じられます。

「従業員さんを一番にというのが僕の考えなので、やっぱり会社って人あってなんで、人がいないと絶対成り立たないんです。」

従業員を大切にするからこそ、いざという時にみんなが助けてくれる。
そう信じきる山岡さんは、家庭を第一に考えてもらえる環境作りを徹底されています。

3人のまだ小さな子供を抱える父親でもある山岡さん。
従業員の方にはいつも「誰もが家庭を一番に考えてください」と話しているのだそう。

現在、山岡精機には約30名ほどの人が勤めていますが、地元の人が働く場所をという思いからそのほとんどは湖北地域の人で構成されています。また、金属加工業というと男性が多いイメージですが、女性の従業員も多く、特にお子さんを持つ主婦の方が占めています。

「短時部幼稚園に預けていたりとかで、まだ子供に手が掛かる、働きたいけど少ししか働けない、融通きいてくれるところがなかなかないというお母さんたちを集めてシフトを組んでいます。

突然子供が風邪をひいてしまったり、そういう面倒を見ないといけない時は絶対家庭を一番に考えて休んでくださいとも言っています。他の人でフォローするので大丈夫ですって」

主婦をしている女性の中には、優秀な働きたいという人がたくさんいるということを日々痛感していると話す山岡さん。そういう人が午前中だけ、一日3時間だけでも働ける会社にすることで、家庭を優先して働けるようにされています。

もちろん男性従業員にも同じように、家が大変であれば気兼ねなく休むように伝えていると言います。

「家事の手伝いとかをやってると、お母さんの大変さとかすごくわかるんです。仕事よりあっちの方が大変なんでね、子供は融通きかんから。相手が大人なので仕事の方がよっぽど楽です」

朝から仕事して夜になると一旦帰宅し、家族で一緒にご飯とお風呂に入り、子供を寝かしつけたらまた仕事に戻る。山岡さん自身も家庭を第一に考え、率先して行動されています。

そしてこの想いは会社だけにとどまらず、取引する会社にまでも広がっていきます。

金属加工を行う会社の多くは、大手の会社の量産品の発注を受けてラインをひき生産するというもの。そんな中、山岡精機は製造ラインの半分で「治工具(じこうぐ)」の生産を行っています。

治工具とは、生産ラインで機械に乗せるための台であるとか、製品を固定するクランプといった、いわゆる企業が取り扱う『製造する機械を製造するための特殊部品』。つまり一品物です。もちろんそういった部品は特殊なため、製造後も修理なども行っています。

山岡精機はもともと、こういった治工具の製造からスタートした会社。
創業当初から同業社との関わりも深く、会社同士の付き合いもとても大切にされています。

「一番思うのは、お客さんが弱っているときに必ず寄り添いたいということです。うちらの業界やと軸が折れたとか、動かなくなってしまったりして生産ラインが突然故障した時でも、生産はしなければなりません。

最近は少ないですけど、昔は夜中の2時とかになんとかしてくれと電話がきて、待ってるから今すぐ作ってくれ!みたいなこととかあってね。そういう時にはなんとかせんとというのがありますね」

突発な仕事こそ寄り添って、力を貸して一緒にピンチを乗り越える。
山岡さん自身の会社であっても、取引先の会社であっても人が大事という想いは変わることはありません。

「人さえ大事にしていくと回り回って、会社が弱くなったり助けが必要になった時には頑張るわ!って言ってくれたり、みんな協力してくれたりするので、お客さんのニーズに応えられたりして。そうすると山岡精機やってくれよったってなったら徐々に業績も上がっていくっていういい循環になっていくんです。だからやっぱりメインは人やと思うんですよ。」

そう笑顔で話す山岡さんの人柄がこの会社を支えているのだなと感じました。

「僕はね、自分の会社の中にプールを作りたいんですよ。福利厚生として社員が使える25mのプライベートプールをね」

突然の話に驚きましたが、話す山岡さんの眼は真剣そのもの。

「去年の猛暑で子供達のプールが暑すぎて危険だからと無くなってしまったんですよ。他の地域もそうかもしれませんけど、子供達がすごく残念がっていて。それを聞いたときにこれは僕が絶対にせなあかんことやと思ったんです。プールを作って地域の子供達や、うちの従業員とその家族さんにいつでも来てくださいと解放したいと思っています」

一番は自分が泳ぎたいんですけどね、とはにかみながらも、今度は工場のイメージを払拭するような新しいアーチ型の社屋を立てる計画やジムみたいなものを作ったり、漫画を置いたりなど、仕事が終わった後もゆっくりしていけるような場所を作っていけたらと話す姿からは、会社の福利厚生を充実させ、社員や地域の人たちが楽しく過ごせるような環境を作っていきたいという熱意が伝わってきます。

「世代交代をしてから色々やり始めていて、これからもっともっと面白い会社になっていくと思います。給料の面とかも賞与は人事評価制度を採用していて頑張ったら頑張った分だけもらえるようにしているんです。

できるだけみんなに給料を取ってもらいたいという考えがありますし、ここに務めてよかったなと言ってもらえる会社にしていきたいと思っています。大手さんのような給料は出せないかもしれませんが、そこは福利厚生で補えればと思っています」

人のために。地域のために。

「父親の歩んできた背中を見てきて、受け継いだこの言葉を自分ができる範囲でやっていきたい」

そう真っ直ぐに話す山岡さんは、これからも様々な部品とともに、地域の人たちが笑顔になる未来を、ひとつひとつ創りあげていく。

<山岡精機>
住所:滋賀県長浜市高月町東阿閉672
電話番号:0749-85-4525
メールアドレス:monozukuri@yamaoka-seiki.co.jp
アクセス:JR高月駅より車で5分

※この記事は湖北地域の求人情報事業「SAKIIKA(サキイカ)」の関連記事です。

【求人情報】
コホクニ、では『山岡精機』で山岡さんと一緒に働いて、このサキのイカ(旧伊香郡)の未来を明るくしたい人材を募集しています。ここで働きたい!と思った方は、下記連絡先までご連絡ください。

<仕事内容>
・NC機械のオペレーター、簡単な仕組み業務、配達業務
(上記のうちいずれか一つ)
<勤務地>
高月町
<雇用形態>
正社員、パートタイマー、アルバイト
<加入保険等>
雇用保険・労災保険・厚生年金・健康保険・退職金
<給料>
月給制、賞与あり
<勤務時間>
8:05〜17:10
(勤務時間・日程に関しては相談可能です)
<休日>
会社カレンダーによる(年間120日)
<応募方法>
電話連絡の上、写真付き履歴書を持参にてご来社ください。
<応募連絡先>
0749-85-4525(山岡)

書き人:やませたかひで

details

山岡広典(やまおか ひろのり)
No.
15
Name
山岡広典(やまおか ひろのり)
Region
高月町
Occupation
金属加工業
Hobby
野球、スキー、漫画、ゲーム